こんにちは、猫のたまです。ゴッホを巡る旅最終回です。
サン・レミの精神病院で療養中、繰り返す発作に襲われながらもゴッホは、体調が良い日は絵を描き続けました。そして、症状の改善とともに南仏を去り、ゴッホの理解者で支援者でもあった弟テオが住むパリに近い、オーヴェル・シュル・オワーズの村で引き続き療養することになります。フランス時代のゴッホは、次第に追い詰められてゆく精神状態とは裏腹に、その芸術性はますます円熟味を増してゆきます。この終焉の地で、ゴッホは37歳という若さで人生を終えます。
ゴッホが最後に描いた絵が「木の根」という作品。この絵は、クネクネした木の根で、「なかなか思い通りに行かない人生の苦悩や葛藤」を表現した未刊の作品だそうです。7月の暑い夏の日、麦畑で自殺をしたと言われるゴッホの、もしかしたら、テオに宛てた遺書だったかもしれません。
ゴッホを巡る旅、如何でしたか?ゴッホの生きた時代は、鉄道や郵便が急速に発達した時代でした。鉄道があったからこそ、ゴッホはオランダからフランスに移動でき、また、郵便でせっせと自分の描いた絵を弟テオに送ることができたのです。ゴッホが生きた足跡を辿った後にはやはり、美術館でゴッホの作品を見たいですよね。最大のコレクションを有するのは、アムステルダムのゴッホ美術館。ゴッホが亡くなった後、テオの未亡人がコレクションを管理し、ゴッホの名前を冠する美術館をオープンさせた功労者です。第二コレクションを誇るのは、オランダのクレラー・ミュラー美術館。こちらは、ゴッホの死後、その作品が脚光を浴び始めた頃に、ゴッホ作品を蒐集したクレラー・ミュラー夫人がそのコレクションを国に寄贈しオープンした美術館です。パリのオルセー美術館のゴッホ作品は、オーヴェル・シュル・オワーズでのゴッホの主治医だったガシェ医師がゴッホから寄贈されたコレクションが収蔵されています。
今回書いたゴッホを巡る旅は、実際に猫のたまが、2020年7月に旅行した時のものです。移動距離が長いので、効率的に回るために実際には下記のルートを辿りました。
6日目:ブレダからは車で移動しました。ブレダ→ズンデルト。観光後ズンデルト→ヌエネン。ヌエネン観光後→オッテルロー
7日目:オッテルローから自転車→クレラー・ミュラー美術館。美術館訪問後、オッテルロー→アムステルダム。ゴッホ美術館訪問
8日目:アムステルダム→日本へ帰国の途へ
9日目:日本着
7泊9日のかなりの駆け足旅でした。