D.T.I.ツアーズ

たまの旅日記

2023年 03月01日

史上最大の「フェルメール展」に行ってきました!

17世紀のオランダの画家、ヨハネス・フェルメール。「真珠の耳飾りの少女」、「牛乳を注ぐ女」、「デルフトの眺望」などの名作で世界的に評価の高い、オランダを代表する画家です。静謐な室内の様子を描いた風俗画や、光沢のあるブルーを用いた色彩、光と影の使い方など、世界中のファンを魅了してきました。同時代に活躍したレンブラントなどに比べ作品数が圧倒的に少ないのも特徴で、現在、フェルメール作品と言われているものは全世界で僅か37点。その内の28点を集結してたのが、アムステルダム国立美術館で開催されている「フェルメール展」です。

アムステルダム国立美術館外観

フェルメールの作品は世界中に散らばっていて、希少価値も高いその作品はどの美術館にとっても珠玉の名宝なので貸し出されること自体が珍しく、今回の特別展はそういった意味でもとても貴重な機会と言えます。フェルメール作品を3点所有するニューヨーク邸宅美術館、フリックコレクションが改修工事を行うタイミングで貸し出しが可能となり、オランダへの200年ぶりの里帰りとなったわけです。

フェルメール展のプレス内覧会には世界各国から350人のプレスが参加

プレス向けのオープニングでスピーチをしたタコ・ディビッツ館長は、「このような規模でフェルメール展が開催されたことは未だかつてなく、フェルメール自身でさえこんなに多くの作品を一度に見ることはなかったでしょう」と述べていました。

「手紙を読む青衣の女」を前に解説する主任学芸員のピーター・ルーロフ氏

フェルメール展のエントランスは、左側に光が差し込む大きな窓があり、最初からフェルメールの世界観を感じることができます。そこを抜けると、デルフトの風景画2点、「デルフトの眺望」と「小路」が展示されていて、見る人が実際にフェルメールの住んでいた頃のデルフトに足を踏み入れたような錯覚を覚えます。天井から床までかかるベルベットのカーテンからフェルメールの世界を垣間見るような展示方法で、初期の宗教画から室内画、トローニー、散りばめられた寓話などがテーマごとに展示され、贅沢な空間を演出していました。

「真珠の耳飾りの少女」は3/30までの展示。4/1以降は本来の所蔵館
であるハーグのマウリッツハウス王立美術館の常設展に戻る

「フェルメール展」
開催期間 2023年2月10日〜6月4日、
会場 アムステルダム国立美術館フィリップスウィング
*入場には事前のチケット購入(通常の入館料+特別展)及び、特別展入館時間の予約が必要です。フェルメール展のオープンと同時に既にチケットは売り切れてしまいましたが、先の予約枠はこの後、少しずつ出していくのでウェブサイトをこまめにチェックしてみてください。
アムステルダム国立美術館フェルメール展予約サイト

フェルメールファンなら必見の特別展ですが、アムステルダムまではなかなか行けないという方には、フェルメールをデジタル体験できる「クローズアップ・フェルメール(Closer to Vermeer)」がお勧めです。出展されていない作品を含む、フェルメール作品37点を詳細に解説。時代背景や寓話の意味などを分かりやすく英語で解説しています。
クローズアップ・フェルメール (Closer to Vermeer)

国立美術館の中庭で同胞を発見。やっぱり、オランダの猫は大きいにゃあ。

たまのプロフィール

船橋にあるトラベルサロンの飼い猫で、親切な社長に拾ってもらいました。前職はヨーロッパのとある国の観光プロモーションの仕事を30年以上続けていた旅好き猫。ブログで旅日記を掲載中。

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