ヨーロッパの人気の観光地を鉄道で巡る旅行をしたのは2019年8月でした。世界的にもオーバーツーリズムが社会問題となっていた時期でもあり、どうすれば、効率良く快適に旅行することができるのか・・・・。混雑や行列が嫌いな猫のたまは色々考えました。
まずは、鉄道旅の鉄則として、荷物は少なくしました。旅行期間は10日間ですが機内持ち込みができるサイズのスーツケース1個に荷物をまとめました。夏なので、途中洗濯をすればそんなに荷物は必要最低限で済みます。2つめの鉄則として、ホテルは原則駅近。多少ボロボロでも駅から300m以内のホテルを選びました。そして、3つ目がデジタルの活用です。特にこの時に訪れたかった場所は、ヨーロッパの名だたる観光地ばかり。事前のオンライン予約は必須でした。旅のルートは、日本から空路でローマに入り、その後は全て鉄道で移動し、パリから帰路につくというものです。
夏の終わりのローマは日中の気温30度以上でこまめな水分補給が欠かせません。驚いたのは、市内至る所に水飲み場があり、それがローマ時代からあるもの、ということ。ローマテルミニ駅に降り立った途端にローマ時代の遺跡が普通にあったりして、ああ、ここはローマなのね、と異次元にタイムトリップした感覚でした。
そんな人気の観光地ですから、ヴァチカン美術館やコロッセオなどの入場は必ず予約が必要です。スマホで予約し、入場の際はQRコードを見せるだけで簡単に入場できます。予約なしですと、最低1時間以上は並ぶことになったと思います。
今回は、ローマには1泊だけして、翌日、夜行列車でミュンヘンに向かう行程を立てていました。「夜行列車」は大体、深夜に出発します。猫のたまは基本、早寝早起きなので、この夜行列車に乗車するまでの待ち時間を持て余してしまうのです。そこで、考えたのが、ローマからミュンヘンに行く途中停車駅のフィレンツェから夜行列車に乗車することにして、ついでにフィレンツェで晩御飯も食べちゃおう!という計画でした。ローマに負けず劣らず、フィレンツェの街中も観光客で大混雑。スマホでレストランを予約していなかったら、多分、駅で寂しくピザをかじっていたことでしょう。イタリアの伝統料理で満腹になった猫は、無事、夜行列車に乗車して、心地よく揺られながら眠りにつくことができたのでした。