
こんにちは、猫のたまです。
今月は、猫のたまお気に入りの街、ウィーンの思い出話をあれこれ綴りたいと思います。
猫のたまが初めてウィーンを訪れたのは確か1992年頃。オランダ出張のついでに休暇を2〜3日取って、アムステルダムからウィーンまで鉄道で行きました。アムステルダム中央駅を朝9時に出発して、ウィーンへ到着したのは夜の9時だったのを覚えています。約12時間の鉄道旅でした。飛行機であれば1時間ちょっとで着く距離ですが、折角、直通列車があったので鉄道旅をしてみたかったのです。
昔ながらのコンパートメントにずっと乗っていると、国境を越える度に、乗客のお喋りの言語が変わっていきます。車窓からの眺めもオランダの平坦な景色から、森が広がるドイツの景色がずっと続き、最後は山々の間を走り、ウィーンに到着しました。 猫のたまがウィーンに行きたかった最大の理由は、クリムトの「接吻」を観るため。

この何ともインパクトの強い絵は、1900年代に流行したアール・ヌーヴォー芸術の傑作で、クリムトの作品の中でも代表的な一点です。官能的でロマンチックなクリムトの作品は、まだ独身だった猫のたまのナイーブなハートを鷲掴みにしたのでした。
クリムトの作品を20点以上所蔵しているベルベデーレ宮殿では、初期の風景画から、作品のスケッチブック、激動の時代に影響を受けながら変遷する作品が年代順に展示されていてとても見応えがありました。


クリムトのコレクションで有名なベルベデーレ宮殿ですが、いくつかのエリアに分かれている広大な宮殿です。クリムトの作品をはじめとする常設展はアッパー・ベルベデーレ、特別展を開催するローワー・ベルベデーレ、そして、コンテンポラリーアートを展示しているベルベデーレ21。その他にも広大な庭園があるので、とても1日では回りきれません。

ベルベデーレ宮殿は、元々、ハプスブルグ家の宮殿だった建物を美術館にしていて、世界有数のバロック建築とも言われています。宮殿内部のインテリアも、大理石を使ったホールから、螺旋階段に至るまで、とにかく豪華絢爛。たっぷり、時間を取って見学したいですね。
たまのプロフィール
船橋にあるトラベルサロンの飼い猫で、親切な社長に拾ってもらいました。前職はヨーロッパのとある国の観光プロモーションの仕事を30年以上続けていた旅好き、鉄道好き、手芸好き猫。ブログで旅日記を掲載中。