前回のハワイ編でも書いた通り、久しぶりに訪れたハワイに感動が小さかったのは、多分、ハワイ訪問に遡ること半年前に行ったモルディブの海を見たからかもしれません。仕事で関わっていたモルディブを訪れたのは2022年1月のこと。まだ、コロナ関連の水際対策が厳しく、日本帰国時の隔離措置が取られていた頃でした。実は、モルディブへの渡航を計画していたのは本来、2020年5月でした。しかし、2020年3月頃から世界で急速に新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、モルディブも2020年3月末から2020年7月中旬まで国境を閉鎖したため断念。その後、2021年5月に再度、渡航を試みましたが、その時はインドでデルタ株が猛威を振るっており断念。2021年10月にも再トライしましたが、今度はモルディブの宿泊先が確保できず諦め、2022年1月にようやく、モルディブ行きを敢行したのでした。
前置きが長くなりましたが、紆余曲折の後、やっと訪れることができたモルディブの海の色は、今まで見たどこの国の海よりも美しいターコイズブルー、文字通り、トルコ石のような海の色でした。モルディブは、「インド洋に浮かぶ真珠の首飾り」と称されるだけあり、1,200余の島々が南北500kmにわたる海域に点在する島嶼国家です。アトールと呼ばれる環礁が26あり、豊かな海洋生物に恵まれた海が国土の99%を占めています。
主な産業は漁業と観光業。特に、観光業はGDPの3分の1を占める重要な外貨獲得産業です。世界中の観光業がコロナで苦しんでいる頃、モルディブが2020年7月にいち早く国境を開き、世界中からの観光客の受け入れを再開したのも、そんな事情があります。また、モルディブのような島嶼国家にとって地球温暖化の影響は深刻です。稼いだ外貨で海面上昇による国土消失リスクを減らそうと最大限の努力を重ねていますが、一国で解決できる問題ではなさそうです。モルディブの美しい海を次世代に残せるように、地球人(猫)としても考えていきたいですね。