
こんにちは、猫のたまです。
今月は、猫のたまお気に入りの街、ウィーンの思い出話をあれこれ綴りたいと思います。
4度目のウィーンは、2015年頃。フェルメールの「絵画芸術」という作品を見に行くのが目的でした。
この作品の所蔵館は、ウィーン美術史美術館。ハプスブルグ家が数百年に渡り収集した中世のコレクションがベースとなっています。フェルメールは世界で30数点しか現存していないオランダの寡作の画家です。この美術館で所蔵しているフェルメール作品は「絵画芸術」一点。フェルメールが最後に描いた作品と言われ、彼が亡くなった後、アトリエに唯一残されていたそうです。色々な寓意が散りばめられていることも興味深いのですが、やはり最後の作品だけあって完成度が高いのです。
しかし、この作品、あまり保存状態が良くなかったため痛みが激しく、展覧会などに貸し出されることはほぼないため、見るんだったら、ウィーンで見るしかない、という作品でもあります。

この美術館は中世ヨーロッパ絵画の宝庫となっていますが、美術館のお宝のもう一点が、ピーター・ブリューゲル(父)の「バベルの塔」です。ブリューゲルは2点の「バベルの塔」を描いていて、大きい方がウィーンにあり、小さい方は、ロッテルダムのボイマンス・ファン・ブーニンゲン美術館にあります。
たまは、ロッテルダムの小さい方の「バベルの塔」を見たことがあったのですが、アートガイドの方が、大きな虫眼鏡を持ちながら、絵の中に精巧な筆致で描かれた1400人もの労働者たちを説明してくれたのを覚えています。大きい方のバベルの塔も素敵だったのですが、猫のたま的には小さい方がなんか好きかな….。

ウィーン美術史美術館は建築も見応えがあります。吹き抜けのカフェもおすすめですが、階段ホールは、クリムトをはじめとする画家が壁画や天井画を描いていて、建物自体が芸術品という感じです。何故か、5〜6年毎くらいに再訪しているウィーン。そろそろ、最後に行ってから5年以上経つので、また行かなくちゃ、ウィーン。

All photos: Kunsthistorische Museum ©︎Wien Tourismus / Paul Bauer
たまのプロフィール
船橋にあるトラベルサロンの飼い猫で、親切な社長に拾ってもらいました。前職はヨーロッパのとある国の観光プロモーションの仕事を30年以上続けていた旅好き、鉄道好き、手芸好き猫。ブログで旅日記を掲載中。