こんにちは、猫のたまです。
今月は2024年12月に行ったスペインへの旅をお届けします。
スペインはヨーロッパの中でも観光大国。「大国」と言うからには、観光には力を入れています。それもそのはず。国も広いし見どころも多い。なんといっても観光はGDPの12%以上を占める重要な産業なのです。
だからこそ、オーバーツーリズム対策は悩ましい問題です。規制しすぎると観光産業が打撃を受けるし、野放しにすれば住民の生活に支障をきたします。ヨーロッパの中規模都市は同様の問題を抱えていると思いますが、各都市の行政が行う対策には温度差があるように思います。
バルセロナはオーバーツーリズム関連のニュースでも度々登場する都市です。人口163万人の街に年間1300万人を超える観光客が訪れるのですから混雑するわけです。しかもその観光客の大半のお目当てがサグラダファミリア。2026年には教会のメインの塔である「キリストの塔」が完成するとあって、この先、観光客が増えることはあっても減ることはないでしょう。それもあり、サグラダファミリアを始めとするスペインの有名施設は事前予約が必須となりつつあります。
バルセロナのオーバーツーリズムの最大の難点は、賃貸アパートが民泊用に転用されてしまったことだと言われています。賃貸物件の家賃相場は鰻登りになり、普通の人が普通の物件を借りることができなくなってしまいました。同じような現象はアムステルダムも起こり、対策としてアムステルダム市は、民泊として営業できる日数を年間1ヶ月に制限しています。
それにしても、なぜ、こんなにも観光客の数が増えたのでしょうか。世界の人々が豊かになって旅行に行ける人口が増えたこと、LCCなどの航空路線網が増えたことなど、さまざまな要因があると言われています。
昨今、オーバーツーリズムは、身近な社会問題となっています。旅行者としてできる対策としては何があるのでしょう。まずは、ハイシーズンはできるだけ避ける、と言うのが一番手っ取り早いのではないでしょうか。今回のスペインへの旅は、12月初旬。確かにどこに行っても大きな混雑はなく、気候も安定していて、気持ちよく旅行できました。絶対に外せない人気観光施設は必ず事前予約することも重要です。
また、この記事一枚目の写真は、バルセロナで宿泊したホテル前の海岸沿いを早朝の日の出の時刻、お散歩中に撮影したものです。観光客が集中するホットスポットを避けるとこんな静かなバルセロナの日常を垣間見ることができます。