北欧4都市巡りの2都市目はノルウェーの首都、オスロです。この街を一言で言うと、落ち着いた街、ノルウェーという国自体も大人の国、という印象を受けます。雄大な大自然の中のフィヨルド観光や幻想的なオーロラが有名ですが、街歩きというイメージはあまりないかもしれません。
でも、オスロといえばムンクでしょ。ノルウェーを代表する画家エドヴァルド・ムンク(1863-1944)が活躍した1890年代のヨーロッパでは、リアリズムを離れて人間の心を追求するという世紀末芸術が流行りました。「叫び」をはじめとするムンクの代表的な作品が今でも多くの人々の心を掴むのは、ムンクがその人間の心の内面を表現する類まれな才能を持っていたからなのでしょう。
私がオスロを訪れたのは2018年4月。その当時はムンクの作品は国立美術館に収蔵されていたのですが、生憎、改装工事中で見ることが叶いませんでした。しかし、2021年10月に、ムンクコレクションを一堂に集めた、新しいムンク美術館がオープン。個人の名前を冠した美術館としては世界最大だそうです。スペインの建築家によるその外観はぐにゃっ、としていて、「叫び」にインスピレーションを得ているようです。水辺に佇むモダンなオペラハウスと共に、新しいオスロのランドマークとなっています。
オスロのもう一つの楽しみにはカフェ巡り。オスロは随分前からスペシャリティコーヒーを提供するカフェがたくさんありました。今では日本に出店しているお店もあるほどですが、オスロのカフェは、どこも、落ち着いた雰囲気のお店が多く、何時間でもおしゃべりや読書が楽しめる居心地の良い空間でした。